高齢者の厚い爪、硬い爪を切ろうと思うとため息がでます。
自分の爪ではないので、どのように切ったら両親の負担が少ないのかを考えると緊張します。
介護という接し方をしていないご家族の中にも、この問題にぶちあたっている方は多いのではないでしょうか?
父親から、「どうやったら切れるかな・・・」と悩みを聞かされ自分の経験をもとに負担の少ない切り方を伝えましたが、他にもいろいろありましたのでこちらにまとめてみました。
親御さんと一緒に暮らしている方なら、こんな場面にあたることがあると思いますので、出来ることは試していただいて、自分では難しそうだと思われたら、相談できる機関がありますので、頼って相談されるといいと思います。
無理はなさらないでくださいね。
高齢者の硬い爪を切るコツ
高齢者の皮膚はとても乾燥しています。
乾燥しているために掻いてしまい、肌にしっしんがでることもあります。
湿疹がでると痒みをがまんできず、さらに掻くという悪循環になります。爪が分厚くなってると余計肌を傷つけてしまうので、痒みをとるだけでなく高齢者の肌を傷つけないために硬い爪は切っておかなくてはいけませんね。
硬くて分厚い爪は家庭で一般的に使われている爪切りでは難しいと思いますので、高齢者の爪をスムーズに切るコツをまとめてみました。
爪を切る道具
厚くなった高齢者の爪には、ハサミ型やニッパー型の爪切りの方が便利です。
これらの爪切りは介護用品店やドラッグストアで購入できます。
爪を切った後は、切り後がギザギザになっているのでヤスリで整えるようにしましょう。
切りやすくするための工夫
硬く分厚い爪をそのまま切ろうとすると、指も痛いですし、切るハードルが高いです。
まずは、切る爪を暖かい湯で温めましょう。
足の爪をカットするのであれば、足湯をして足と爪をしっかり温めほぐします。
温まったら爪切りを始めてください。
分厚い爪でも、随分切りやすくなっていると思います。
一度に多くカットしようとはせず、少しずつ切っていきます。
高齢者と向き合って切るよりも、並んで座る方が切りやすいです。
足の爪を切るなら、自分の太ももに高齢者の足を置いて安定させてあげると作業がしやすいです。高齢者の身体は、若い方に比べてとっても硬いです。動ける範囲でサポートしてあげるといいですよ。
切り方のコツ
高齢者の指をしっかり持ち、爪切りを持っていない方の手で高齢者の指を押し下げて、爪との間に隙間を作ります。
隙間に爪切りやハサミを滑りこませ、肉を挟んでいないか確認してから切ります。
巻き爪にならないよう、爪の両角は丸く切らず真っ直ぐ切ります。
高齢者の足の硬い爪切りを頼める場所
高齢者の分厚い爪を目の当たりにして、困ってしまってる方は多いでしょう。
ご本人が切りづらくてサポートするだけなら、簡単な話ですが、ご両親の分厚い爪を切って差し上げなくはいけないとなると別です。人の爪を切るということは、やっぱり怖いです。
しかも、硬くて見たこともない厚さとなると余計です。
でも、早くケアして差し上げないと、肌を傷つけてしまうかもしれません。
自分では、難しいと思われたら人に依頼するのもいいと思います。そういう場所が実際ありますので、ご紹介しておきますね。
- デイサービス
- 皮膚科
高齢者のご両親が、デイサービスを利用されている方なら、入浴後に爪を切ってくださるかもしれません。どのような人材がいる施設かがわかりませんので、担当者に確認してみましょう。
皮膚科でも爪切りして頂けます。
治療なのか、保険外なのかは経営形態によって変わりますが、爪切りは皮膚科で行われることが多いようですので、かかりつけの皮膚科で確認されるといいですよ。
個人的な見解ですが、皮膚科でも、内科やアレルギー科などを兼ねた病院では、受付してもらえない場合があります。皮膚科メインの医者で聞かれたほうがいいと思います。
もしも、ホームページを持っているところでしたら、料金も明確にわかりますので参考になるかもしれませんよ。
高齢者の足のケア
高齢者になると足腰が弱り運動不足になります。
さまざまな足のトラブルが重なると、外出する気分になれず自宅で座った生活を多く送る方がいらっしゃいます。
ものごとに興味をもたなくなると、外出しようという気持ちが薄れて、さらに狭い範囲しか動かなくなってしまうようです。そうすると、さらに運動不足になるので転倒もしやすくなってしまうという悪循環がおきます。
高齢者にそうさせないためにも、足ケアをして外に興味を向けてもらえるようにしてあげましょう。
足のケアは高齢者に限ったことではありませんが、大きく違うのは自分でまめにケア出来なくなるため、爪が硬く分厚くなってしまうことがあります。そこを注意して差し上げるだけで、普通の足ケアと同じですので安心してくださいね。
足湯(フットバス)
足の角質をやわらかくしたり、血行を良くすることでフットケアをしやすくなります。
血行がよくなると、新陳代謝が良くなり爪や角質の状態も改善されていきます。
高齢者の硬い爪は、そのままでは難しいですが、湯で温めると随分と柔らかくなり切りやすくなります。しっかりと温め、足湯をしているときに足のマッサージも一緒にしてあげるとより血行がよくなっていいでしょう。
爪を切る
高齢者の硬い分厚い爪はとても切りにくいですが、足湯で暖かく血行良くしてから始めます。
最初に横一線に切り始めます。この時、白い部分が残るぐらいにしておきます。
切りすぎると深爪の原因になるので、少しづつ切るように進めます。
次に横の角をとるように斜めにカットします。やりにくいようでしたら、ヤスリで削ってもいいです。
人によっては小指の爪が小さい場合があります。
このような方は、ある程度まで伸ばしても大丈夫です。角が当たるようでしたら、ヤスリで角を取りましょう。
保湿とマッサージ
乾燥がひどくなると角質や爪がより硬くなってしまいます。高齢者にとっては保湿やマッサージはとっても大切です。
口から水分を補給することも大切ですが、高齢者はたくさんの水分を摂取することが困難です。入浴後に保湿ケアをきちんとされる習慣をつけるようにされるといいですよ。
爪を切った後、足が冷えてしまったら、再度暖かい湯で足浴をしたあと、濡れた状態から保湿クリームを塗りこみましょう。
最初はベタベタしてても、足全体にすりこむようにマッサージしてるとどんどん肌に吸収されていきます。そして、血行も良くなってきたことがわかるでしょう。
足の指だけに保湿するのは細かすぎてやりずらいので、足の裏、足の甲もまんべんなくすり込みましょう。何も難しくはありません、あなたが普段しているように足にニベアなどの保湿クリームでマッサージされれば大丈夫ですよ。
靴と靴下はサイズの合った物を着用すること
靴はつま先がきつくなく横幅がぴったりしているものを選びましょう。
通気性が良く、中敷がフィットしていることなどをチェックします。
靴下は足首のゴムがきつすぎず、通気性の良い素材のもので足を圧迫しないものを選びます。高齢者は足の指でふんばることが難しくなるので、足裏に滑り止めが付いている靴下もいいです。畳や、板の間で滑るようでしたら試されるといいですよ。
高齢者の硬い爪を切るコツと頼める場所情報まとめ
高齢者になると身体はどんどん乾燥すると言われます。高齢者に限らず毎日ケアをしないと身体は乾燥するものなのです。
特に男性は、保湿ケアをすることに慣れていないので、気がついたころには、乾燥で爪が分厚くなってしまうようです。分厚くなってしまうと切るのも大変です。
なってしまった厚い爪はまずは、皮膚科で爪切りしてもらい、その後は自分で保湿ケアを毎日続けていかれるといいでしょう。
出来ないことで悩むより、一度クリアしてから対策をされるほうが双方の負担が減ります。
お近くのデイサービスや皮膚科へお問い合わせしてみてくださいね。