
「正月飾りって、いつから飾ればいいの?」
年末になると毎年のようにこの疑問がよみがえってきますよね。しかも、地域差があったり“縁起の良い日・良くない日”があったりと、意外と迷うポイントが多いんです。でも大丈夫。
この記事では、門松・しめ飾り・鏡餅などの正月飾りをいつ・どう飾れば良いのかを、カジュアルに、でも丁寧に解説していきます。
クリスマスの片付けが終わって、気づけば年末まであと少し。
「今年はちゃんとした日に飾りたい」「間違えて縁起が悪いと言われるのはイヤ…」そんな気持ちをスッキリ解消できるよう、避けたほうがいい日や忙しい人向けの“間に合わない時の対処法”までわかりやすくまとめました。
この記事を読み終える頃には、「あ、こんな感じで準備すればOKなんだ!」と、肩の力を抜いて新年を迎えられるようになるはずです。
正月飾りはいつから飾るの?まずは基本の“目安”をしっかり知ろう
正月飾りの飾り始めって、実は昔からの決まりがちゃんとあるんです。
なんとなく12月の後半に飾るイメージはあると思いますが、正式には12月13日〜28日の間ならいつでもOK。これを知っておくだけで「この日に飾ってもいいのかな…?」と迷わなくなりますよ。
12月13日の「すす払い」は、江戸時代から続く“新しい年を迎える準備開始の日”。
昔の人はこの日にお寺や神社を掃除し、家の中も整えて「さぁ来年を迎えるぞ!」と気持ちを切り替えていました。
ただ、現代では13日から飾る人は少なくて、ほとんどの家庭がクリスマスが終わる25日以降に準備を始めます。やっぱりツリーやイルミネーションを片付けてからのほうが気持ちもスッキリしますしね。
そして最も人気なのが 12月28日。
理由はシンプルに、縁起の良い「八(末広がり)」だから。日本の文化の中で「八」は運気が広がる数字とされていて、「ここから良い年を迎えられる気がする!」と前向きな気持ちになれる日です。
逆に、避けたい日も覚えておくと安心。
それが 29日と31日 なんです。
後ほど詳しく説明しますが、これだけは覚えておきましょう。
なぜ「29日」と「31日」は避けたほうがいいの?やさしく理由を解説
「29日と31日は避けるって聞いたけど、なんで?」
という疑問、毎年必ず出ます。ここは日本の縁起や昔の風習に関係しているので、丁寧に説明しますね。
12月29日が縁起が悪いと言われる理由
まず29日。
この日は昔から「苦(9)が重なる(2)」という語呂合わせから、お祝いごとに使わないほうがいい日とされてきました。
縁起を大切にする日本では、結婚式の日取りや新築祝いなども日を選びますよね。それと同じで、正月飾りの準備にも「良い日に始めよう」という想いがあるんです。
さらに、
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「苦を待つ(苦松)」と読める
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松飾り(門松)と語呂が悪い
など、昔の日本語文化とも絡んで“ちょっと嫌われてきた日”なんですね。
「気にしすぎ?」と思う人もいるかもしれませんが、こういう文化は“知っておくこと”が大切。知っていれば選べますし、知らずに選んでモヤモヤすることもなくなります。
12月31日は“一夜飾り”になるから基本NG
31日は「大晦日」。
年越しの準備で忙しいですが、正月飾りをこの日に飾るのは「一夜飾り」と呼ばれ、神様に対して失礼とされています。
理由はいくつかあります。
| 理由 | 内容 | 補足説明 |
|---|---|---|
| 急ぎで準備したと思われる | 「直前に慌てて飾った=心がこもっていない」と捉えられる | 昔は神様を丁寧に迎えるため、余裕を持って準備するのが礼儀とされていた |
| お葬式文化と結びつく | 昔は亡くなった人を一晩で弔う風習があり、“一夜=不吉”のイメージがあった | 「一夜飾りは縁起が悪い」と今も言われる理由 |
ただ、現代では「仕事で忙しくて本当に時間がない」という家庭も多いですよね。
後半で、“どうしてもこの日にしか飾れない場合の対処法”も紹介するので安心してくださいね。
地域で違う「飾り始めの文化」|あなたの地域はどっちタイプ?
日本の行事って、地域によって微妙に違うことがよくあります。
正月飾りもそのひとつで、土地柄によって飾るタイミングが変わる場合もあります。
「去年帰省したら実家が早くに飾っててビックリ!」という話もよくありますよね。
関東は12月25日以降が一般的
関東ではクリスマス文化の影響が強く、
「クリスマスが終わるまでは飾らない」 という家庭が多いです。
特に多いのは26〜28日。
週末や仕事納めのタイミングでまとめて準備する家庭が多く、ここが実質の“ピーク期間”と言えます。
関西は少し早めでもOK
一方で関西では、すす払いの習慣が比較的残っていることもあって、
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13日以降ならOK
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特に15〜20日あたりから飾る家庭もある
という傾向があります。
関西は伝統行事を大切にする文化が強く、年末行事の準備を早めに始める人が多い印象です。
旧正月文化の残る地域は日程が違うことも
沖縄など、一部の地域は旧正月を祝う文化が深く残っています。
その場合、飾りを出す日や片付ける日が本州と違うことも。
旅行で見かけたとき「なんでまだ飾ってるんだろう?」と思った方は、文化の違いだったのかもしれません。
忙しい人でも大丈夫!“飾る時間がないとき”の完全ガイド
年末はとにかく忙しいですよね。
仕事納め、大掃除、帰省準備、年賀状、買い出し……正月飾りを飾る余裕なんてない!というのはよくある話です。
でも安心してください。
昔のように「こうしなきゃダメ!」ではなく、現代の暮らしに合った考え方で大丈夫なんです。
どうしても31日しか時間がない場合
本来“避けるべき日”ですが、そんな時に最善の方法があります。
| 対処法 | 内容 | 補足説明 |
|---|---|---|
| 午前中に飾る | 「気持ちを込めて準備した」と考えられ、失礼という印象が軽くなる | 一夜飾りの“悪い意味”を和らげられる現代的な対処 |
| 飾りの種類は最小限でOK | とにかく 玄関のしめ飾りだけ でも十分 | 玄関は年神様の通り道とされるため、最低限ここさえ整えば“形式としては完了” |
| 後日ゆっくり飾り直してOK | 年明けに改めて整える家庭もある | しきたりを理解しつつも、無理せず続けられる選択が大事 |
29日しか時間が取れない場合のベストな動き方
「29日は良くないのはわかってるけど、この日しか空いてない…」
そんな時は次の方法を取る人が多いです。
| 対処法 | 内容 | 補足説明 |
|---|---|---|
| 前日に掃除だけしておく | 28日のうちに玄関・床の間など“飾る場所”だけ整えておく | 29日に飾らなくて済むよう、前倒しで環境を整える作戦 |
| 飾り付けは30日に回す | 30日は「晦日」だが悪い意味はなく、現代では“最終ライン”として使われている | 最も無難で縁起も保てる方法 |
| どうしても29日に飾る場合 | ミニ飾りや簡易タイプを使い、翌30日に正式な飾りへ変更する | 「気になる」気持ちを軽減しつつ、柔軟に対応できる |
準備する余裕すらない!という人のための“時短アイテム”
忙しい人を救ってくれるのが、ここ数年で増えてきた“時短正月飾り”。
| アイテム | 特徴 | メリット |
|---|---|---|
| 100円ショップのミニしめ飾り | 100均とは思えないほどクオリティが高い | ワンアクションで飾れる手軽さ。小さい玄関でも対応可能 |
| 玄関に貼るだけのしめ飾りシール | 和モダン・北欧風などデザインが増えている | 貼るだけで完成。賃貸や狭い玄関でも使いやすい |
| 真空タイプの鏡餅 | カビにくく保存性が高い定番アイテム | 飾りやすく、扱いやすい。小さな子どもがいる家でも安心 |
こういう現代的なアイテムは、
「伝統を気持ちよく生活に取り入れるためのツール」だと思ってOKです。
種類ごとの意味と飾り方をカジュアルに解説
正月飾りは、ただ飾るだけじゃなくて“役割”があるんです。
それを知ると「ここに飾れば意味があるんだ」と納得できて気持ちが整いますよ。
門松|年神様を迎えるための“目印”
門松は、家の前に置くことで「ここがあなたの家だよ」と神様に伝える役目があります。
| 項目 | 内容 | 補足説明 |
|---|---|---|
| 飾る場所 | 玄関の両脇が基本。スペースがない家庭は片側だけでもOK | 年神様の“目印”として入口付近に置くのが最適 |
| 飾る期間 | 12月13日〜28日が理想的 | 13日は「すす払い」で準備開始の日。28日は縁起の良い末広がりの日 |
| 片付け | 1月7日(関西は15日)に外す | 「松の内」が終わったら片付けるのが一般的 |
門松が難しければ、ミニ門松を玄関や室内に置くだけでも大丈夫です。
しめ飾り|不浄を寄せつけない“結界”の役目
正月飾りの中で一番大事とも言えるのがしめ飾り。
| 項目 | 内容 | 補足説明 |
|---|---|---|
| 飾る場所 | 玄関に飾るのが基本。「ここだけは忘れずに!」 | 家族が出入りする場所であり、清めの意味が最も強く働くため重要 |
| 形や種類は自由 | モダン・ナチュラルなど多彩なデザインから選べる | インテリアに合わせて選ぶ家庭が増加。飾りやすく、おしゃれに仕上がる |
鏡餅|神様が滞在する場所をつくる飾り
鏡餅は年神様の“居場所”。
床の間がない家でも全然大丈夫で、みんながよく集まる場所に置いておけばOKです。
●飾る場所
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リビング
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ダイニング
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カウンター
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キッチンの棚(高い位置が良い)
など、家庭ごとの生活動線に合わせて選んでください。
2025年の“おすすめの飾り始め日”を丁寧に案内
2025年は曜日の並びがよく、準備しやすい年です。
| 日付 | 内容 | 補足説明 |
|---|---|---|
| 12月25日(木) | クリスマス明けで最も始めやすい日 | ツリーを片付けた流れで準備しやすく、気持ちの切り替えもしやすい |
| 12月26日(金) | 平日でも準備がしやすいタイミング | 年末休暇前の軽い仕事日に当たるため、心に余裕が生まれやすい |
| 12月27日(土) | 週末でゆっくり準備できる | 家族で飾る時間を作りやすく、ピンポイントで人気のある日 |
| 12月28日(日) | 縁起の良さも実用性も両立した“ベストの日” | 末広がりの「八」で縁起が良い。また、最も選ばれる王道日 |
| 避けるべき日:12月29日(月) | 「二重の苦」など縁起が悪いとされる日 | 伝統的にお祝い事を避ける日とされ、正月飾りにも不向き |
| 避けるべき日:12月31日(水) | 一夜飾りになり、神様に失礼とされる日 | どうしても飾る場合は“午前中+最小限”などの対処法が必要 |
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12月30日は「遅めだけどOK」な日
少し遅いものの悪い意味はなく、忙しい家庭が最終ラインとして選ぶ日。 -
25〜28日のどこを選んでも正解
現代では生活スタイルに合わせて柔軟に考えて良いとされている。 -
重要なのは“気持ちを込めて整えること”
日にちよりも、丁寧に準備しようとする姿勢が大切。
片付けのタイミングも忘れずに|“松の内”が終わったら丁寧にしまおう
飾り始めが大事なら、片付けも同じくらい大事です。
松の内ってなに?
年神様が家に滞在している期間のこと。
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関東 → 1月7日まで
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関西 → 1月15日まで
ここが終わったら、正月飾りを片付けます。
どんど焼きに持っていくと気持ちがスッキリ
神社で燃やしてもらう“どんど焼き”。
煙とともに神様が帰っていくとされています。
行けない時は、自宅で丁寧に紙に包んで処分すればOK。
大切なのは「ありがとう」の気持ちです。
【いつから飾るのが正解?】正月飾りのベストタイミング完全ガイド|避ける日・対処法まで丁寧に解説まとめ
正月飾りを飾るタイミングって、なんとなく知っているようで実はわかりにくいですよね。
でも、基本を押さえてしまえばとてもシンプル。12月13日〜28日ならいつ飾っても良く、特に25日以降〜28日が現代では一番人気のタイミングです。
逆に、29日と31日は昔から縁起が良くないとされているので、避けておくと安心です。
ただし、忙しい現代では「完璧じゃなきゃダメ!」ということはありません。
間に合わなければ30日に飾ればOKですし、どうしても31日になってしまった時は最小限の飾りだけでも十分。その気持ちがあれば、年神様はちゃんとあなたの家を見つけてくれます。意味や飾る場所を少し理解しておくだけで、新年を迎える準備がぐっと楽しくなりますよ。
今年は気持ちよく新年を迎えられるよう、自分のペースで正月飾りを整えていきましょう。