
お正月は、家族みんなで集まる特別な時間。そんな時、テレビやゲームも良いですが、せっかくなら昔ながらの「お正月遊び」で、家族の思い出を作りませんか?
凧あげや羽根つき、かるたといった伝承遊びには、子供の健やかな成長や一年の幸せを願う意味が込められています。 普段あまり触れることのない日本の伝統的な遊びは、おじいちゃんやおばあちゃん、お父さんやお母さんと一緒に楽しむことで、世代を超えたコミュニケーションのきっかけにもなります。
この記事では、子供が夢中になるお正月の遊びを、外で元気に体を動かす遊びから、おうちでぬくぬく楽しめるもの、さらには身近な材料で簡単に作れる手作りおもちゃまで、幅広くご紹介します。
【外で元気に!】お正月の定番そと遊び
天気の良いお正月には、外に出て思いっきり体を動かせる遊びに挑戦しましょう。広い公園や河川敷など、周りに人や車がいない安全な場所を選んで楽しんでくださいね。
たこあげ:空高くあげてみよう!
お正月の澄んだ空に、自分のたこが高く揚がっていく様子は爽快です。
たこあげは、もともと中国で占いや戦いの道具でしたが、日本では江戸時代に男の子の誕生を祝い、健やかな成長を願う儀式として広まりました。
たこあげを成功させるコツ
たこあげは、少しのコツをつかめば子供でも簡単に楽しめます。
- 風を見つける: まずは風がどちらから吹いているか(風上)、どちらへ吹いていくか(風下)を確認しましょう。
- 役割分担がカギ: たこを持つ人と糸を持つ人に分かれるとスムーズです。たこを持つ人は風上に、糸を持つ人は風下に立ちます。
- 走らずに風に乗せる: たこが風をしっかり受けたら、そっと手を離します。 無理に走らなくても、風の力で自然と揚がっていきます。
- 糸をピンと張る: 糸がたるまないようにピンと張った状態を保ち、少しずつ糸を伸ばしていくのが高く揚げるポイントです。
はねつき:みんなで勝負だ!
羽子板(はごいた)という木のラケットで羽根を打ち合う羽根つきは、お正月の代表的な遊びです。
打ち損じて羽根を落とすと顔に墨を塗られる罰ゲームが有名ですが、この墨には「魔除け」の意味があると言われています。
遊び方の種類
- つき羽根: 一人で何回連続で羽根をつけるか挑戦する遊び方です。
- 追羽根: 二人以上で向かい合い、バドミントンのようにラリーを楽しみます。
どちらも、落とさないように続けるだけで盛り上がります。 ラリーが続くようになると、大人も子供も夢中になること間違いなしです。
こままわし:誰が一番長く回せるかな?
こまがクルクルと安定して回る様子から、「物事が円滑に進む」「お金がよく回る」といった縁起の良い遊びとされています。
うまく回せると「子供が早く独り立ちできる」とも言われ、お正月に親しまれるようになりました。
指でひねって回す簡単なものから、紐を巻き付けて投げるように回す本格的なものまで、こまには様々な種類があります。
紐を使うこまは少し練習が必要ですが、お父さんやおじいちゃんに教えてもらいながら挑戦するのも良いでしょう。
誰が一番長く回し続けられるか競争したり、回っているこま同士をぶつけ合う「けんかごま」をしたりと、一人でも大勢でも楽しめます。
【おうちでぬくぬく】室内で楽しめるお正月の遊び
寒い日や天気が悪い日でも、おうちの中で楽しめるお正月の遊びはたくさんあります。 暖かい部屋で家族みんなでワイワイ盛り上がりましょう。
かるた・百人一首:ことばをたくさん覚えよう!
読み上げられた札に対応する絵札や字札を取り合うかるたは、シンプルながらも白熱する室内遊びの定番です。 特に、美しい和歌が書かれた「百人一首」は、日本の古典に触れる良い機会にもなります。
子供でも楽しめる!いろいろな遊び方
- 散らし取り: 読み手が上の句を読み、プレイヤーが下の句の書かれた取り札を探す一般的な遊び方です。
- 坊主めくり: 絵札だけを使って遊びます。札をめくり、殿の絵が出たら札をもらえ、姫の絵が出たら他の人が捨てた札を全てもらえます。坊主の絵が出たら自分の手持ちの札をすべて捨てるというルールで、和歌を知らない小さな子供でも運試しとして楽しめます。
- 源平合戦: プレイヤーが二組に分かれて、取った札の枚数を競うチーム戦です。
ふくわらい:へんてこな顔を作って大笑い!
福笑いは、目隠しをした人が、顔の輪郭が描かれた紙の上に、目、鼻、口などのパーツを置いていく遊びです。出来上がった面白い顔を見てみんなで大笑いすることから、「笑う門には福来る」に通じる、新年にぴったりの縁起の良い遊びとされています。
おかめやひょっとこの顔が定番ですが、子供の好きなキャラクターや、家族の似顔絵で手作りしてみるのもおすすめです。
すごろく:ゴールを目指してサイコロをふろう!
サイコロを振って出た目の数だけコマを進め、ゴールを目指す「すごろく」は、ルールが簡単なので小さな子供から大人まで一緒に楽しめます。 江戸時代には、その年の運試しとして遊ばれていたそうです。
様々なテーマのすごろくが市販されていますが、大きな紙に自分たちでマスを書き、「一回休み」や「3マス進む」「好きな人のモノマネをする」など、オリジナルの指示を書き込んで作るのも格別に楽しいですよ。
けん玉:新しい技にチャレンジ!
けん玉は、玉を本体の皿に乗せたり、けん先に刺したりして遊ぶおもちゃです。集中力やバランス感覚が養われるとして、近年再び注目されています。
最初は玉を大きなお皿に乗せる「大皿」という基本的な技から挑戦してみましょう。何度も練習して難しい技ができたときの「できた!」という達成感は格別です。 簡単な技から少しずつ挑戦して、新しい技をマスターするのも楽しみの一つです。
【かんたん工作】手作りおもちゃでお正月を楽しもう
身近な材料を使って、お正月遊びのおもちゃを手作りしてみましょう。自分で作ったおもちゃで遊べば、楽しさも倍増です。
牛乳パックで簡単!手作りゴマ
牛乳パックとペットボトルのキャップがあれば、驚くほどよく回るこまを簡単に作ることができます。
用意するもの
- 牛乳パック(1000ml) 1個
- ペットボトルのキャップ 2個
- はさみ
- セロハンテープやホッチキス
- 油性ペンやシールなど(飾り付け用)
作り方
- 牛乳パックを開いてよく洗い、乾かしてから底の部分を切り取ります。
- 底の四角い部分の角を丸く切って、円形に近づけます。
- 油性ペンで好きな模様を描いたり、シールを貼ったりして飾り付けをします。回った時にきれいな模様になるように工夫してみましょう。
- 牛乳パックの中心にペットボトルのキャップを置き、セロハンテープで十字にしっかりと固定します。裏側も同じようにキャップを貼り付けたら完成です。
ビニールぶくろで手作りだこ
スーパーの袋やゴミ袋などのビニール袋を使って、軽くてよく揚がるたこを作ってみましょう。
用意するもの
- ビニール袋(大きめのもの) 1枚
- ストロー 2~4本
- たこ糸
- セロハンテープ
- はさみ
- 油性マジックやシールなど(飾り付け用)
作り方
- ビニール袋をひし形になるように広げ、好みの大きさにカットします。
- ストローを十字に組んで骨組みを作り、ビニールの中心にセロハンテープでしっかりと貼り付けます。
- 十字に組んだストローの交点と、たこの左右の端の3か所に、たこ糸を結びつけます。
- 3本の糸を一つにまとめて、長いたこ糸を結びつけます。
- ビニール袋の余った部分でしっぽを作り、たこの下側に貼り付けます。しっぽをつけるとバランスが取りやすくなります。
- 油性マジックで絵を描いたり、シールを貼ったりして、自分だけのオリジナルだこを完成させましょう。
子供と楽しむお正月の遊び|昔ながらの伝承遊びから手作りおもちゃまでまとめ
お正月には、昔から伝わる魅力的な遊びがたくさんあります。
たこあげや羽根つきで元気に体を動かしたり、かるたやすごろくで家族団らんの時間を過ごしたりと、楽しみ方は様々です。
今回ご紹介した遊びは、子供だけでなく大人も一緒に夢中になれるものばかりです。
伝統的な遊びに込められた意味や由来を子供たちに伝えながら、家族みんなでお正月の時間を満喫してください。