銀杏は好きな方と嫌いな方がはっきりしている食材の1つですね。食材としては、茶碗蒸しに入っていたり、そのままを炒って食べることが一般的だと思います。
イチョウの木が色づくとイチョウの実が下に落ちてきます。落ちてくる頃をまって、実を拾っている方を見かけますが、間違って実を踏んでしまうこともありますよね。食べると美味しい銀杏は、踏んでしまうと大変困ったことになることもよく知られていることです。
イチョウの実が熟して踏んでしまうと、かなりの異臭がします。しかも取れずらい・・・っていう悲惨なことになることもあります。自然の恵みの銀杏を美味しく頂くためにも、銀杏の取扱い方法を知っておきましょう。
銀杏のにおいが臭い原因とは?
イチョウの木は、雄株と雌株がある特殊な樹木になります。実がなるのは、雌株だけなので、美味しい銀杏も雌株からしか出来ないということになります。
いちょうの木は、街中やお寺や寺院などで見かけることが多いですが、これには理由があるんです。イチョウの葉は厚く、枝や幹もコルク層が厚いという特徴があり、多量の水分を含む樹木のため、万が一、火事が発生したときに消火器の役目を果たしてくれると言われています。しかも、手入れがラクなのでなかなか手をかけられない街路樹に使われることも多いのは納得ですね。
銀杏のにおいが臭い原因は、酪酸とぺプタン酸という物質の臭いだと言われています。この酪酸とペプタン酸は、人間の足の悪臭の原因と同じ成分のため、それくらい銀杏の臭いは強いってことがわかりますね。
銀杏の栄養のメリット&デメリット
銀杏は栄養価の高い食材です。脂質、糖質、たんぱく質、ビタミンA・B群、ビタミンC、ビタミンE、鉄分、カリウム、パントテン酸など、たくさんの栄養が詰まっており、古くから優れた栄養食、そして薬として重宝されてきました。今でいえば、スーパーフードですね。
銀杏は昔、古くから薬のように食べられていて、特に風邪や喘息、また泌尿器系の病気の軽減として食べられていたようですよ。
銀杏は臭いがあるから食べないって女性も多いと思いますが、滋養強壮や老化防止に効果的なので食べるといいですよ。食べるときには嫌なにおいありませんから大丈夫ですよ。
銀杏は栄養価の高い食材なので、好きな方はついつい食べ過ぎてしまう可能性がありますが注意しなくてはいけないことがあります。それは、食べすぎは危険だということです。ぎんなんは食べ過ぎると中毒症状を起こす危険があるので、大人は10個以下、子供は1,2個にしたほうがいいようです。
ぎんなんは食べ過ぎると中毒症状を起こす危険があると言われています。これはぎんなんに含まれるメチルピリドキシンというアンチビタミン物質が、ビタミンB6を欠乏させて、下痢や鼻血やけいれんを引き起こす傾向があるためです。普段から下痢や鼻血を出しやすい傾向にあるかたは、特に気をつけましょう。
銀杏の下処理の手順は?
【銀杏の取扱い注意】
●銀杏は直接触れると強アルカリ性の成分によって皮膚が荒れますので、ゴム手袋をしてから拾いましょう。
●作業の後はよく手を洗ってください。
【準備するもの】
●拾ってきた銀杏
●ボウル…水をはって銀杏を洗える容器
●厚手のゴム手袋
●マスク…必要な場合
●新聞紙…銀杏を乾かすため使用する
【手順】
1 ボウルに銀杏をいれて水を張ります。銀杏がふやけるまで浸しておきます。
2 ゴム手袋をして、銀杏を取り出します。銀杏同士を手でこすり合わせるとふやけた実はきれいに取れます。水は汚れたら変えててきれいな水ですすぎます。
3 取り出した銀杏の種は、水分をふきとり天日にあてて干します。殻が白くなったら完成です。
銀杏を簡単に食べる方法
銀杏ははじけるのでちょっとした注意は必要ですが、電子レンジを使えばあっという間に美味しく食べられます。銀杏好きな方はご存知だと思いますが、まだご存知ない方のためにご紹介させて頂きますね。
【準備するもの】
●銀杏…10個程度
●厚めの茶封筒 1枚
【手順】
1 封筒に銀杏を入れて電子レンジで600ワットで40秒ほどチンします。
参考動画がありましたので、手順を確認してみてください。
封筒が手元にないって場合もあると思いますが、紙の袋であれば使えます。例えば、マクドナルドの袋、パンやさんの紙袋などでも大丈夫です。電子レンジで殺菌されるので、使用された袋でも大丈夫ですよ。
銀杏を袋に入れたら、空気を抜いて口部分を二度ほど折りたたんでセロテープやホッチキスでしっかり止めてください。電子レンジの中で銀杏が飛び出さないようにしっかり止めてくださいね。
電子レンジでチンした銀杏に、粗塩を少しつけるととっても美味しいですよ。
銀杏を踏んでしまった!この臭いを消す方法はある?
イチョウの木の下を散歩するのは、秋ならではの風景ですがイチョウの実が熟す時期は注意が必要です。それは、イチョウの実が熟した臭い、その実が踏まれて人にとって不快な臭いがするからです。
銀杏が好きな方は、異臭を承知のうえで拾っていますが、もちろん臭いはあらゆるところに染み付いているはずです。素手で触ると人によってはかぶれるので、取扱には十分に注意が必要ですよ。
犬の散歩コースにイチョウの木があったり、学校や会社の途中にいちょうの木がある場合はあります。そういう方は、銀杏の実を踏んでしまう危険性は高いですよね。踏むとすぐ臭いますので、対処方法を確認しておきましょう。
踏んでしまった靴は、即、水で洗い流してください!
タワシがあれば、タワシでこすってしっかり汚れを落としてください。臭いが染み付く前に洗い流すことがカギです。もしも、臭いが付いてしまったなら、重曹で洗うといいです。
【重曹で銀杏の臭いを消す手順】
- 臭いを消したいもの(靴・服など)に重曹をふりかける。
- 4時間ほどそのまま置いておきます。
- 品物が入る位のたらい等に水を張り、その中に更に重層を溶かします。
- 再び、4時間ほどつけ置きします。
- 真水で、よく洗い流します。
- 陰干してにおいを確認します。
銀杏の臭いは、しぶといので早ければ早いほど、消えるのも早いです。街中の街路樹でよく見かけるイチョウの木の下を歩くときは、落ちている実を踏まないようにするか、出来る限り違う道を通ることをオススメします。
銀杏が臭い原因と踏んだ時の臭いを消す方法は?イチョウの実の栄養って何?まとめ
季節ものともいえる銀杏は、食べるととっても美味しいですが、熟した実の状態はクサイだけ。美味しさを知るまでは、銀杏になんの興味もしめさなかったんですが、苦味とまったりとした口当たりの美味しさをしってからは、とっても身近な食べ物となりました。
イチョウ並木の紅葉の風景は、もみじの紅葉とはまったく異なる美しさがあります。紅葉にでかけることも多くなる季節ですので、万が一銀杏の臭いがついてしまったら、重曹で臭い消しをしてみてくださいね。